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#165『ソーシャル・スキル・トレーニングを知っていますか?』

2023-10-20 Fri.

どうも、永田です。

では、CMC 通信始めていきます。

今日のテーマは、『ソーシャル・スキル・トレーニング』。

ということで、略して【SST 】というらしいんですが、昔からあるコミュニケーションの訓練方法について知識を仕入れたのでシェアしたいと思います。

今日の話は子供がメインですけど、大人バージョンもあるし、これを聞いたら「自分も受けたかったなあ」という話だと思うんで、最後まで聞いてみてください。

・・・

そもそも知ったきっかけは、じつは僕の子供は、何度も言ってますが、軽く

【発達障害】

がありまして、軽度の自閉症とおそらくADHD 。

知能に問題はないんですけど、コミュニケーションが特に問題が出てます。

集団行動がとにかく苦手なんです。

元気で愛嬌があるんですけど、とにかく落ち着きがなくて、教室にそもそもいれないんです。今年は少しできたんですけど、去年の運動会はほとんど参加できない。

だから、

「幼稚園の友達と遊べない」とか
「先生の言うことが聞けない」

というのは、特に母親の悩みになってます。

で、僕の方でもいろいろ調べたんですけど、ぴったりのが最近見つかった、と。それが冒頭に言ったSSD、つまり、ソーシャルスキルトレーニングです。

・・・

コミュニケーションの非常に原始的なトレーニングになってる。

発達障害でコミュニケーションに問題があったり、社会生活に問題がある子供向けの 訓練方法として、歴史があったり。日本だと、2000年代ぐらいから知られてる。

そういう発達系の研究分野で有名なトレーニングらしいです 

例えばどういう内容かというと、

【集団行動のやり方】

グループで何か一緒にする、その練習をする。

普通のというか、定型発達の大人とか中高生だと言われなくても、幼稚園通ってれば、集団行動できるし、クラスで行事があったら参加できる。

先生が何か言ったら、そっちに注意を向けて、指示とか次何するのか、聞けばだいたいできるんですけど…

発達に問題がある子は、例えば、自分のやりたいことに頭いっぱいで、

教室を飛び出ちゃう、とか
先生が話しかけてるのに一切返事しない、とか

そういうレベルのコミュニケーションに問題がある。

で、そういうSSD はそういうのをなんとか訓練で慣れさせていく、という内容です。

トレーニング内容は何百個もあるらしいんですけど、簡単なステップ・共通してる部分は、5段階あります。

覚えなくてもいいんですけど、一応、具体的に言ってきます。

1番目が「教示」です。何を教えるか。
2番目が「モデリング」、
3番目が「リハーサル」、
4番目が「フィードバック」で、
5番目が「汎化」ですね。

普通に教えて、先生がやって見せて。じゃあ、やってみようと、生徒とか子供にやって見せて、それについていいか悪いかとかフィードバックして。さらに、応用につなげる、ということです。

これ、【会話の練習のプロセス】と同じなんですね。

教えてみて、やって見せて、やってもらって、少し直す。

ということで、こういうプロセスをゲームというか、トレーニング内容色々あるんですけど、こういう 5つのプロセスを通してソーシャルスキル、コミュニケーションスキルを身につけていく、というのが内容になってます。

「会話教室」でやっていることですよね?

やって見せて、やらせて見せる、という。結局、情報だけ勉強だけだと身につかないんです、会話も。

最後は、体を動かして、反復練習して、ようやく身に着くということです。

あと、会話教室だけじゃなくて、「運転の教習所」ですね。

運転免許を取る時に、あなたがもし免許持ってたら行ったと思うんですけど。

実際、勉強・座学もあるんですけど、路上講習があって、実際に車を運転させる。各時間に 教習所の教官が実際にやって見せて、

「じゃあ、次、やってみてくださいね」

と言って。

で、すぐできればいいんですけど、何回か注意が入って、何回も同じ練習して、1つ1つステップをこなしていくことで、ようやく運転技術が身につく。

という感じで、ソーシャルスキルを身につけていく、というのが、この中身になります。

・・・

具体的な練習内容を、簡単なものを2つ 紹介しますね。

幼児向けになりますけど…

例えば、ほんと簡単なんですけど、

【挨拶するシーン】

を練習する。

具体的なシーンですね。

先生と1対1でもやるし、グループワークとしてお友達と挨拶の練習をしてみるとか、簡単なんだけどできない子はできない。

僕の子供は今、5歳なんですけど、遊びに行った時に遊んだあと、大人とか他の子供がいたら帰る時に、

「バイバイは?」

と言うと

「バイバイ」

と言って…ようやく、最近言えるようになったんです。

その前は、何も言わずに立ち去るということをやってたんですけど、声をかけたらバイバイはやる、と。 今はまだ声をかけなかったら何も言わないんですけど、そういう段階。

2つ目は、

【頼み事をするシーン】

「何々して」とか
「お願い!」とか

「人に頼む」というのは、ある程度練習しないとできない子もいるし、そういう年齢があるということです。

うちの子供は、高いところのものをとってという時に

「取る!取る!」

と言ってたので、それを何とか直して

「取って」とか
「お願い、取って」とか

そういう「とって」がようやく言えるようになった段階なんですね。

こういうのも段階踏んで、もっと高度に

タイミング、とか
自分から声をかける、とか

そういう練習をしていくんだと思います。

・・・

大人向けも、もちろんありまして、例えば、

【ビジネスシーン】

を想定して、

「トラブル解決のロールプレイング」

をしてみる、と。

自分がクレームをいうお客さんと、クレームに対応する会社員、というような感じで、別れてやったり…

例えば、それを

「上司にどう相談するか」とか

あるいは、

「お客様の気持ちにどうやって寄り添うか」

みたいなことを、具体的なセリフと一緒に練習したりする、ということです。

これがあったら、僕もそういう練習してみたかったですね。

例えば、2番目は

【仕事を断る】

いろいろと仕事に依頼があると思うんですけど 、キャパシティを考えて、

「無理な時にどうやって断るか?」

無理でも、断るのめんどくさいから、引き受けてしまう、仕事を抱え込んでしまうタイプの人 いると思うんですけど、そういうのをうまく相手の気持ちを逆らいでしないように、うまく断る。

「今日は何件のタスクがあって、何時から〜〜があので、他の方にお願いしてもらえませんか?」

みたいな感じで、やんわり上司からの依頼を断るとか、そういう練習をするようです。

なので、大人向けのビジネスコミュニケーションのノウハウもある。

実際、そういうSSTという名前じゃないけど、それに近いものを教えてくる教室も実はあったりするので、そういうのを受けてみるのもいいかなと思います。

・・・

以上が、ソーシャルスキルトレーニング、SSTの内容でした。

子供向けが中心なんですけど、大人の話もあって、 雑談の練習ではないんですけど、やっぱりこういう何気ないやり取り、

【雑談・会話の一歩手前のやり取り】

から苦手な人は多分多いと思うので、ここら辺を意識するなら勉強するのにいい。あるいは、そういう講習を受けるなりすると、いいかもしれませんね。

僕も、中高の頃にこれ習ってたら全然違う学生時代を送れてたなあと思うし、仕事でも役立ちそうだから、機会があったら受けてみようかなと思ってます。

というわけで、つれづれにまた喋ってしまいましたが、何かの参考にしてみてください。

では、今日は以上になります。

ありがとうございました。

#165『ソーシャル・スキル・トレーニングを知っていますか?』