どうも、永田です。
では、CMC 通信始めていきます。
今日のテーマは『堅苦しさが抜けない人』ということになります。
丁寧で親切なんだけど…
「あの人、いつまでも硬いよね」とか
「踏み込みがたいよね」
「近寄りがたいよね」
ということです。
「真面目を絵に書いたような人」というのは、信頼感はあるんですけど、プライベートとか親しみやすさがない。
そういう人はどうすればいいのか?
ということについてお話ししていきます。
で、いつもは結論をサクッとと言うんですが、説明が少し必要なので、結論は後回しにします。
・・・
まず、この「堅苦しさ」なんですけど…
例えば、
【敬語をタメ口に変える】
というテクニックは恋愛分野ではあるんです。
いつまでも敬語じゃなくて、デート相手に対してタメ口にしていくことで、距離が近づいて、その後のお付き合いとかが成功しやすい。
みたいな話がよく語られるんですけど、今回する話は、「敬語を抜こうよ」ということではありません。
例えば、職場の上司に対して敬語を抜いていくというのでは、プロセスとして間違ってるわけだし、取引先としても同じ。ちゃんと社会人として、敬語は使用しないといけない。
敬語が抜けないから、その方向性のアプローチは難しい。
ということで、別のアプローチについてお話しします。
・・・
はい。で、この堅苦しさの原因なんですけど、ある理論がありまして、それは
【ポライトネス理論】
です。
「紳士的」とか「礼儀正しさ」みたいなことが、心理学とかコミュニケーションの方で昔から言われてます。
ポライトネスを高めておくと、
初対面では人間関係が作りやすいとか
信頼関係が作りやすい
ですよね。これは常識的な範囲だと思います。不用意に相手の個人的な領域に踏み込まずに会話を進めていくことで、関係性を作っていこうと。
これは初対面では大事なんですけど、付き合いが続いてなお、そのポライトネス度が下がらない、礼儀正しさが下がらない。だから、なんかよそよそしいというか、とっつきにくいということで、このポライトネスが下がらないのがカタさの原因であるというのを、まず前提として押さえておく。
そのプライドネスを下げるにはどうしたらいいか?
タメ口に変えずに、どうしたらいいか?
ということが、今日の話です。
・・・
じゃあ、アプローチのかというか、解決策になるんですけど、雑に話すことですね。
もっと言うと、どういうテクニックかというと、
【ぶっちゃけトーク】
です。内心思ってることをぶっちゃける、ということ。
そのポライトネスとか、礼儀正しさは、どういう状態かというと、「言葉を選んでる」んです。相手が失礼に思わないように、相手に失礼じゃないように言葉を選んで、慎重に話してる。というのが、礼儀が正しい、ポライトネスが高い状態である。
初対面はいいんですけど、これをやるとどういうことになるかというと、相手も同じように言葉を選べないといけない、慎重にならないといけない、ということです。
で、ぶっちゃけトークすると、
「こんなことまで言っていいの?」
ということで、率先して自分がぶっちゃけてるわけだから、相手も言葉選びのハードルが下がるわけです。そうすると、堅さが抜けるということなんですね。
例えば、ぶっちゃけるはどういうことかと言うと、単に悪口とか陰口を言うんじゃなくて、
【内心思ってるけど、言いにくいこと】
を言っていく。
例えば、学校だったら、
「ぶっちゃけ、授業だるい」とか
「あの先生あんま好きじゃない」
みたいな。ぶっちゃけるわけですね。
で、社会人だったら、
「この仕事、疲れる」とか
「時々、辞めたくなるんだよね」
とぼやいたりする。時々ぼやくことで、
「そういう時、あるよね」
とかいうことで、共感が得られるわけです。
あるいは、食堂とか社員食堂があって、
「まずいよね」とか
「このレストラン、正直、微妙だな」とか
そういうことですね。
若干、ネガティブなんだけど、そこまでひどくない。
ということだったり、例えば、ポジティブ方向だと、
「正直、期待してなかったけど、うまいな」
みたいな。
「『期待してなかった』って、何??(笑)」
みたいなことで、こうやってぶっちゃけると相手がツッコむわけです。
あるいは、
「意外とうまいな」というと、
「『意外と』って、何??(笑)」
隙ができて、相手が突っ込みます。ボケて、ツッコむ、みたいな感じでちょっとじゃれあい が始まるわけです。これって少し仲が良くなってるっていうような雰囲気になりますよね?
ということなんです。だから、自分から思い切って、ドキドキするかもしれないんですけど、ぶっちゃけると、相手が突っ込みしたり、ハードルが下がるということ。
【共感レベル・共感できること】
をいうことで、
「内心、そう思ってたけど言えなかったんだよ」
と、それを相手が言ってくれて、「そうそう!」みたいな感じで共感が始まるということだし、相手もそれなりに本音を話せるような雰囲気になる。
これが「堅苦しさが抜けた」という状況だと僕は思います。
・・・
もう少し具体的なエピソードを話しますが、これは、初対面講座の方で話したのかな…
【2人の学生】
と学会出張に行ったことがあります。
大学教員なので研究発表をする機会が年に何回かありました。学生が2人研究を発表しに行くので、僕が付き添いで行った、と。
で、研究発表が終わったんので打ち上げに行くんですが、その時に2人の学生がいて、その2人の学生はあまりも対照的だった。
1人は絵に描いたようなコミュ障だったんです。コミュニケーションが苦手で、話しかけてもあまり返事がうまく返ってこない、ということ。もう1人は、逆にコミュ力が高い。コミュ力を絵に書いたような学生だった。
1時間2時間ぐらいイタリアンで飲み食いしてたんですけど、喋ってると対照的 なんです。コミュ力の高い学生が、まさしく、ぶっちゃけトークしてくるんです。
研究室には、学生を20人ぐらいいて、先生が3人います。僕も含めてなんですけど。
で、1人の教授が女性教授で年配の方なんですけど、きつめなんです。ありがちなんですが。
その学生はその先生に習ってるんですけど、
「あの先生、一言余計なんですよね〜」
と。
僕は教員なので、その教員の前でそういうことを言ってしまう…ということですが、それを言ったからと言って、僕がその学生に対してネガティブな評価、
「先生に対して、何言ってんだ!?」
と怒り出すかといえば、別に怒り出さない。
内心、僕も思ってたし、
「やっぱり.そう思ってたんだ(笑)」
と、なるわけです。もう1人の学生も、「そうだよね」みたいな雰囲気で相槌を打っていたということなんです。
もう1人のコミュ障の学生は、やっぱり硬いけど、僕とそのもう1人の学生がいろいろ話しかけたら、いろいろ喋ってくれたので最後の方まで打ち解けたんですけど、基本的にはカタイんです。そういうこと(ぶっちゃける)は絶対言わない、みたいなことなんです。
・・・
こういう形で、ぶっちゃけトークするというのは、堅さを抜くのにかなり有効な手段だと思います。
最初、慣れないうちはドキドキして、
「こんなこと言っていいの??」
と、堅苦しい人は心理的ハードルがかなり上がってるので、ちょっとしたことでもドキドキしてしまうんですけど。
できる範囲でいいので、少しずつ言うことで、ドキドキしながらも、
「ちょっと言ってみよう」
と言って、予想以上に悪い反応は返ってこないし、
「そうだよね」
と、共感が返ってきたりするわけです。
ということで、少しドキドキを乗り越えて、心理的ハードルを超えていくと、その超えた分、リスクを取った分、相手もハードルが下がって 距離が近づく。つまり、堅さが抜けるということ。
なので、ぶっちゃけトークができる範囲でいいんで。あんまり悪口にならない、多分、ならないと思うので、やっていくと緊張感が取れるし、堅さがなくなっていく。
というのが、今日のお話でした。試しにやってみてください。かなり効果があるし、かなり関係性や会話の雰囲気が変わるので、おすすめです。
では、今日は以上になります。
ありがとうございました。