どうも、永田です。
では、今日の音声は「心マネジメント」の概念についてお話ししていきます。「マネジメント」と言うと堅苦しいイメージがあるんですけど、ざっくり言うと、
「心の状態を健やかに保つ。」
何で、これがコミュニケーションに大事か?イライラしてる人は雰囲気でわかってしまうし、そういう人はコミュニケーションが円滑に行かないんですよね。
あとは、緊張したり、落ち込んだりとか。【心の状態】がコミュニケーションのベースにあるわけで、心の状態が乱れた時にいくら会話しようと思っても、技術があっても、うまくいかない。
だから、心の状態を整えるのが前提・基本にあって、これは技術だから「上手い」「下手」があるということで、必要だよね?というのが今回の音声。
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分かりにくいので、僕の【2人の後輩】がいるんですか、この2人は心マネジメント的に対照的なので、その話をまずしようと思います。
僕の出身の研究室は神戸大なんですけど、そこは10人ぐらいの後輩がいて…後輩と言っても研究室に所属してただけじゃなくて(就職していった学生でなく)、博士号をとった研究仲間の後輩です。先輩も10人ぐらいいる、かなり大型の研究室です。
そのうちの後輩の1人で、【後輩A】としましょう。
こいつは…こいつって言っちゃうんですけど(笑)、感情的な浮き沈みがあって、不機嫌に分かりやすくなりやすいやつで、怒りっぽい性格なんです。また、大将気質なんだけど、感情的になりすぎて大将になれてないっていうか、(研究室に)入った時、そういう印象だったんですけど。
最初、(大学)4回生で研究室に入った時は、それなりのポジション…怒りやすいんだけど、細かい事をグチグチ言いながらも【世話焼き】で、やってくれるのでお願いすると、「やっておきますよ」と、上を立てて、下(同級生)の面倒もみる。
「怒りやすいけど、世話好きのいいやつ」
みたいな。それで最初の数年は良かったんですけど…
その時はまだ男ばっかりだったのが、数年すると【女子学生】が何人か入ってきて、雰囲気が変わったんです。そうすると、そいつ(後輩A)が年頃だから女子に関心が向いて、彼の唯一のいい所というか世話焼きの面が女子にしかいかなかった(苦笑)残りの圧倒的に多い男子に対しては、「気難しい野郎」になって…陰口言われるようになっちゃった。いじめとかじゃないですけど、ネタにされるようなっちゃった(苦笑)
こいつは【感情的の浮き沈み】が激しいやつで、どういう感じかと言うと…
気に食わない事があったのか、紙をクシャクシャにして怒ってゴミ箱に投げつける。そういう感情的にわかりやすくなって、そこをまた(まわりが)関西人でネタにされるんですけど(苦笑)そういう感じで、空気を悪くすることが頻発にある、と。
そういうのも女子にチェックされてて、結果的に女子にモテない。(あるとき)女子の誕生日にケーキを買ってきても、怖がられてモテない(笑)もちろん、野郎(男)からも嫌われ気味になった。
大学院に進学したんだけど、後半、調子悪くて、プレッシャーに弱いんです。だから、卒論の発表とか修論発表とか研究発表会のイベントの前は、調子悪くて、【引きこもり】がちになってたりするんです。だから、一時期、教授とみんなが心配で家に声をかけに行ったこともある。それぐらいにメンタルの浮き沈みが激しいやつで…
最後、博士号をとろうかというところで、その前もすったもんだして留年してたんですけど、博士論文を出せばいいのに来なくなって、引きこもって。みんな卒業して、そいつだけ留年した状態が最後ですね。
それから何年もして会った時に、話を聞いたら、博士を取らずに研究の道を諦めて、でも引きこもってたから、会社員になった。「水道関係の会社に就職しています」みたいな話になっていました。
という感じで、メンタルのせいで人生設計が狂った。
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ニートの後輩B。
同じく、ほとんどニートの状態だったんですけど、こいつは【軽やか】で。「ニート」という社会的にはドン底の状態なんだけど。
この後輩 B は、博士とってポスドクで勤めたけど…「働くのが苦手」というか、アルバイトもろくにしたことがないお金持ちのお坊ちゃんで。ポスドクとして働いていて、上司ともめて1~2年で辞めて、茨城の実家に何年かいた。
で、そういう状態でも、同級生とか研究室の先輩・後輩が声かけると、飲み会とかイベントに普通に…後輩Aとは全然違って、同じようなニート状態でもそういう風に遊びに来る(笑)「お金、どっから出てんのか?」と疑問に思ったんだけど(笑)、軽やかに遊びに行く。
そんな彼で、どうしようもない状態だったんですけど、【奇跡】が起こったんです!
その奇跡は、もう1人の優秀な僕の後輩がいまして、後輩Cは、京都大学ではないですが京都の大学に勤めてて、出世したというか【大型予算】をあてて(研究費は応募申請して、競争的に獲得する仕組み)…
その大型予算なんですけど、トータルで数千万あって、年間数百万出せる、と。その予算を使って、そのニートの後輩B をポスドクとして雇った!(後輩BとCは)同じ年齢なんですけど、ポスドクとして雇って、今は京都で楽しそうに実験とかして、ワイワイ友達感覚で2人で研究してる。こういう状態なんです。
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「心の状態・心マネジメントでこんなに人生変わるんだ」ということですね。
後輩Bが心マネジメントの概念を知ってて、技術を駆使して心の状態を良くしてたか?というとそうではないんですけど…
結果的に心の状態が軽かったので、後輩Cとも普通に遊んで【関係性】が保たれていて、そこに奇跡的に大型予算を獲得して、雇われて復活できた状態になるわけだから。
同じ状態でも、後輩Aのように、引きこもって誰ともコミュニケーションを取らずにイライラしたり、落ち込んだりして、【会話できない状態】だったら、こうはなっていないはずなので。心のマネジメントが2人の人生を明暗を分けたということです。
もちろん、「予算がなくなった後、どうなんだ?」というツッコミがあるんですけど(笑)心の状態が軽いと、こういう運が舞い込んでくるということもあるので、大事です。
何よりも、コミュニケーションがとりやすいですよね?
ニートでも、落ち込まずに遊びに行けるような軽さ。後輩Aのように、感情的になって落ち込んで空気が重くなるのは、コミュニケーション的に致命的です。コミュ障は気をつけた方がいい。僕も(かつて)簡単なことでショックを受けて、口が開かなくなって、重い空気を作っていたので、節々に身に覚えがある。
次回、詳しいことについてお話ししてきます。では、今日は以上になります。
ありがとうございました