00:00

#087『コミュ障にありがちな誤解 その1』

2023-04-07 Fri.

どうも、永田です。

今日はコミュニケーションによくある誤解、いわゆるアルアルについて僕の経験を交えてお話ししたいと思います。

全部で4つあるんで、今回は2つにします。

後半2つは長いんで、次回に回したいと思います。

それでは早速始めていきます。

・・・

1個目です。

これはよくあるあるだと思うんですけど、

【喋ることが会話だ】

と思い込んでませんか?

これは僕は長い間の20代の間ずっと思い込んでたんですけど。

というのも、極度の無口だったんで、口下手が治ったらもっと上手くコミュニケーションの会話ができるんじゃないかなってずっと思っていました。

で、喋りそのものを上手くするって非常に時間がかかるんで、結局、喋れないまま「うーん」となって、その反動として、今度は、逆に、

「聞き上手になるしかない」とか
「口下手だから聞くしかない」

みたいなことをやるわけですね。

しばらくすると、

「やっぱり、しゃべってナンボ」

みたいな状態で、「喋る」「喋らない」の両極端にふれる。こういうのはアルアルだと思うんですけど、どうでしょうか。

じゃあ、会話ってどういうこと?
定義は何なのか?

というと、

【言葉のキャッチボール】

だと思うんですね。

言葉を投げて、相手が返事して、ポンポンポンポンとやり取りする、と。

だけど、これのイメージが多分大事。かなり細かいことになるんですけど、イメージの差が非常に重要だと思います。

相手が投げて、自分の受け取る、と。ま、キャッチボールキャッチボールなんですけど、これだけだと役に立たない。

どう役に立たないかと言うと、まっすぐ投げてそれを受け取るだけじゃ、ロボットでもできる。そうすると、会話の妙みたいなものがとらえられないんですね。

・・・

抽象的になりますが、大事なのは基本のキャッチボール、受け答えだけじゃなくて、そこに

【変化を加えて、遊びを加える】

ってところです。

例えば、相手がギリギリ取れるところにあえてずれた球を投げるとか。逆に、相手がずれても、それを拾ってあげる。

そういう変化が大事だと思ってます。

ふざけながらよく、

「拾って、拾って」

とか冗談で言われることはあると思うんですけど、そういう感覚を会話上手な人たち・慣れてる人たちは持ってるんじゃないかなと思います。

ただ「単純なキャッチボール」というよりも、「掛け合い」みたいなイメージが正確だと思いますね。

問題はイメージだけじゃなく、会話の中でそれをどうやって実現するのかというと、これもちょっと難しいんですけど、要は、

【レスポンスのレベルで変化が強い】

わけです。

相槌とかアイコンタクト、声の出し方とか表情、基本はあると思うんですが、そこに微妙な変化、遊び心を加える、と。

そうすると、「返事の仕方」一つだけで、

「え?」とか
「ええー???」とか

こういう違いを簡単に出せるようになる、というのが非常に重要だと思います。

だから、「喋らないといけない」は間違ってないんですけど、それだけど単純すぎて通用しない、と。

「はい、あなたがしゃべるたんですね。はい、喋りましたね。では、次は私が喋るターンですね」

みたいな。こんなんやってると、

「ロボットですか?」

ってことになって。

極端にいうと、「直球なげっぱなし」という感じですよね?

だから、もちろん喋ることは大事なんだけど、いい感じの会話にするためにはレスポンスがいいのと、そこに「遊び心を加える」というこの細い機微が分かると、かなり違うレベルになると思います。

今はピンとこないかもしれないですが、一旦できるようになると、この違いが分かってくるし、そうすると、できてない人、形だけなぞってる感がすごいんですよね(そう感じるようになる)。

大事なよで、ここら辺まで感覚的に落とし込めばあなたも相当なレベルになると思うんで、そこら辺を目指してみてください。

・・・

はい。では、よくある誤解その2。

これはよくあるんですけど、僕も長い間で勘違いしたんですけど、それは、

【笑わせないといけない】。

ある程度会話ができるようになってくると課題になってくるのが、ユーモアなんです。

「なんとか笑いが取れないか?」とか。

会話が弾まない、盛り上がらない。だから、これはお笑いが足りないんじゃないか?と思い始める段階がある、と僕は思う。

そうなったとして、あなたがそうなるかどうかは分からないし、そうなったのかどうかわからないですが。

ま、なったとして、どういうことは起きるかというと…

『お笑い入門』

みたいな本買い出す、技術を集めだす、と。

基本的なことができないのに、

「例えツッコミ」とか
「ノリツッコミ」とか
「自分ツッコミ」とか。

いろいろな分け方あるし、細かい技術があるんですけど、そういうのを読んで、

「そうか、そうか」

と納得したり、ボケも

「外人化」とか
「深読み」とか
「俯瞰」とか

色々ありますけど、知識だけ増えて、でも、できずに数週間でその知識を忘れてしまうことなんです。

・・・

リアルというか、日常会話でそういうのを実際にはどうしたらいいのか?
みんなどうやってんのか?

ということなんですね。

僕は専門家じゃないけど、10年ぐらい、それなりに自分なりに研究した結果、言えることは一つあるんです。

これが大原則なんで、ほんと地味なんですけど、

【テクニックの前に人間関係】

だと思うんです。

「お互いに信頼してないと、笑いが成立しない」

と、テレビ番組とかで芸人さんが語ってるのを聞いたことがあると思うんですけど、ボケとかツッコミはきわどいんで信頼関係が強くないと、実際うまくいかない。

芸人さんがテレビ番組でボヤいてるエピソードを何回か聞いたことあるんですが…

芸人さんが素人と絡む場面で、その素人がその芸人さんをテレビで見てるから顔わかってるわけですね?

で、よく分からずにノリでツッコミ入れてきて、その芸人さんが普通にムカついた、というエピソードをよく聞きます。

何で普通にツッコミ入れただけにもかかわらず、むかついただけで終わったのか?と言うと、やっぱりそこに信頼関係がないわけです。

相方が突っ込んでくれるのは、お互いに信頼関係があるから、

「これはあなたの人格を傷つけるものじゃないよ」

というのが体感的に分かっているから。

際どいツッコミを入れたとしても、自分の容姿の欠点を突っ込んできたとしても、関係がうまくいくし、そういう空気になる。

だから、芸人さんというのは仲がいいらしいですね。

例えば、休日もよく飲みに行ったり遊んだりするとか。電話かけて「これから飲みに行くぞ」といって後輩が飲みに来る、とか。

そういうエピソードをよく聞くんですけど、そういう風に普段から芸人さんがグループで仲良くしてるのはちらほら聞きますが、これも我々素人はなんでない話に聞こえるかもしれないんですけど。

素人感覚でもわかることがあって、それは

【初対面ではツッコミできない】

ってことなんです。

ある程度関係性ができて、お互いに信頼できたと思って初めてツッコミが出来る。初対面でツッコミしたら、

「お前何言ってんの?」

みたいな、単なる嫌なヤツになってしまうし、実際になるわけですね。

実際、滑ってしまいます。

僕はこれ覚えはないんですけど、やろうと思ってもなんかうまくいかないし、できないわけです。

なので、大事なのは初対面だと仲良くなってから、ある程度お互いに関係性ができて、阿吽の呼吸みたいなのができて、ちょっとずつそうすることで、ようやくボケとツッコミの相性が出来上がってくるわけです。

でも逆に考えると、仲がいい友達とかは自然にふざけあって、ツッコミとかボケが自然発生してると思います。

あいつがツッコでくれるから安心してボケられるみたいなこともあるし、逆もあると思うんです。

なので、大事なのは笑わせて仲良くなるのは順序がおかしくて、まずは人間関係として仲良くなってから、笑いが生まれる・ユーモアが成立するという、この順番が非常に重要。

ユーモアを仲良くなるために使うのは結構危険なんで、注意してみてください。

・・・

はい、では以上になります。

ややレベルの高い話だったかもしれないんですけど、ここを誤解したまま、

「喋らないといけない」とか
「笑わせないといけない」とか

誤解したままだと、せっかくの努力も明後日の方向に行くから。

なので、お話ししました。

とりあえず、そんなもんかと思ってゴールについて知ることが非常に大事なんで、今日お話しした次第です。

次回、誤解シリーズの Part 2をやっていきます。

では、ありがとうございました。

#087『コミュ障にありがちな誤解 その1』