どうも、永田です。今日はどういうトピックかというと、「思ったように振る舞えないのはなぜか?」というお話。
これは、例えば…毎回、毎回昔の自分を例に出すんですけど(苦笑)、「コミュ力を高めたい」「改善したい」と強く願って、色々努力してたんですけど、うまくいかなかった時代が長かったんです。
で、そういう時って、本とか読んで、ノウハウを仕入れるんですけど、1人で、「こうしてみよう!ああしてみよう!」と、本を読んだ直後は高揚して、
「俺は明日からこう振る舞えるぞ」
みたいに妄想するんだけど、実際やってみると、全然上手くいかないんですよね(苦笑)
で、落ち込んで、また何週間かして、新しい本を探してモチベーション上げて、また落ち込んで。みたいなのを繰り返して。
何が問題かというと、
【イメージと現実が違いすぎる】
理想と現実が違うってやつですが、このギャップがあると、うまくいかないどころか、逆になるんですね。緊張とか自信のなさが挙動不審につながる。
ようは、「あがり症の原理」と一緒なんですね。
あがり症がなぜ起きるのか?と言うと、理想と現実の違いがありすぎてフリーズしてしまうので、あがってしまう。要は、「自分の認識」と「実際の自分」が違いすぎるので、そのギャップがあって、どう行動していいかわからない。だから、フリーズする、という身体的な反応になるんです。
なので、コミュ障の場合も、「イメージしてる自分」と「現実の会話とかコミュニケーションの場における自分」で全然違う。
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どういうことが大事かというと、あがり症の克服と同じで、地味なんだけど、
【場になれる】
ことが大事です。
「場に慣れる」というのはどういうことかというと、例えば、プレゼンありますよね?
そういう経験してない人も最近は珍しいと思うんですけど。初めてプレゼントした時、僕はそうとう緊張してうまく喋れなかったんですけど、2回~3回とか10回~20回やると、本当になれるわけです。
で、どうなれるのかというと、理想と現実のギャップがなくなってくるんですが、
「自分はこの程度しかできないんだな」
というのを認識して、それを受け入れると、緊張がほぐれてくる。
受け入れをすると、別に、実力がはねあがるわけじゃなくて、ようは
【自分の実力が出せる】
って事です。あと、現実的で地味な改善を繰り返して、そこでどんどん実力が上がっていく。
理想と現実のギャップがあったままだと「改善のサイクル」が回らないから、そこでも実力は上げようがないですね。最初はそういうものです。
コミュ障だと、コミュニケーションにおいて、ずっとそういう(改善が回らない)状態。
プレゼンだと、何回も機会があれば改善の余地があるんですけど、コミュニケーションがうまくいかないと、コミュニケーション自体が少なくなっていく。会話自体が少なくなってくると、改善サイクルがなかなか回りにくい。
・・・
ということで、そこら辺が難しいですけど。でも、要点としては、場になれる。つまり、
【客観的に見えるようになる】
のがポイントです。
自分の挙動がおかしいかどうか、はっきりとは認識できないんですけど、「他人の挙動」って分かりますよね?例えば、コミュ障かな?と思える人の挙動がおかしいと見てわかる。
客観的に見るということが本当に非常に大事なファーストステップになりますが、具体的にどうすればいいのかっていうことですけど、これも率直に解決する方法があって…
【会話を録音する】
ということです。今だったらスマホに録音機能がついているんで、ボタンを押しとけば勝手に録音してくれる。かなり音を拾ってくれますので。
もちろん、見ず知らずの相手、友達とか家族でもいいんですけど、「今から録音するよ」と言うと、ドン引きされる(苦笑)だから、黙って録音しましょう。
法律的には、一応説明しておくと…
私的録音は禁止されていません。問題はその録音した内容を公に公開する。第三者にわかるように公開するから法律的な問題になるんですけど、それを録音して自分の会話の改善に、自分だけしか聞かないとなると、別に、これは法律上禁止されてないので、(録音を)行っても全然問題にならないわけです。
なので、黙って、2~3回やってみましょう。スマホの録音機能を使うなんて、すぐできるはずです。
昔、僕もやったことがあって…
同僚との会話や家族の会話を録音してみたんです。ドキドキしてバレないかと思ったんですけど、全然バレない(笑)
で、それを聞いてみたんですよ。クリアに録音されてまして、はじめ聞いたらどう感じたかと言うと…ショックを受けるんです(苦笑)
「自分の声、こんな声してんのか???」
みたいなところで、まずショックを受けました。
これは理想と現実のギャップの最初ですね。
普段聞いてる自分の声は「骨導音」といって、内側から響いてくる音と外側から普通に耳から入ってくる音の両方聞いてて、それがミックスされてるから。けど、録音された音は外側の音・声しか入ってないので、違う声なんです。基本的には、そのギャップにショックを受けてしまう、と。
僕がどう感じだかと言うと…最初は
「ネチネチした声だな」
という感じ。すげー、ネチネチしてるな、と。
いまはかなり改善して、昔から比べると、ハキハキ喋れるようになったんですけど、ネチネチしてたんですね。それにショックを受けました。
で、そのショックを受けた後、しばらくして、いろんな改善に気付き始める。現実を受け入れた状態ですね。
「黙りすぎなんじゃないか?」
「ここで聞かれたら、こう答えればいいじゃん」とか
「このタイミングで答えないと、次いっちゃうよ」
というように、客観的に聞けばわかるわけ。そういうところで改善点が見つかり出すわけですね。何回も我慢して、自分の声にショックを受けながら、そこを受け入れて改善点に気づいていく、と。
・・・
改善点に気づいたら、どういうことが分かるかと言うと、
【地道な改善点が見つかる】
わけです。
「努力が現実的になる」というか。
どういう違いがあるのかと言うと、例えば、僕は昔、バスケしていたんですけど…バスケの練習ですよね。熱心にやっていたので、部活が終わってから市の体育館で自主練とかしていたんですけど。シュートが上手くなりたいから、ずっとシュートの練習してたんです。
でも、実際、試合に出ると、何が問題になるかというと、シュートじゃないんです。
シュートの手前が問題なんです。試合に出たら、まず体力がないと。バスケなので走り回らないと。体力がないと、どうにもならない、と。あとシュート以前にドリブルをもらうとか。そもそもパスをもらわないと。敵を振り切って、パスをもらわないといけないので、そういうボールを使わない段階のほうがすごい問題になってくるんです。
試合出て、自分の至らなさを痛感すると、地味なフットワークとか体力をつけるトレーニングとかにちゃんと地味だけど取り組む、という形ですね。これと一緒です。
会話で言えば、しゃべれないことが駄目なんじゃないか?だから、しゃべる練習をしよう。思ったことをちゃんとスラスラ言えるように練習しよう、とずっと思ったんですけど…
実際は、
【返事が遅いこと】
が致命的だったりするわけですね。苦笑
とりあえず返事しろ、と。
何か聞かれてるんだから、とりあえず考える前に返事しろ、と。「うん」とかなんか、リアクションもわからないなら、わかんないなりに勝手にすればいいのに。それを取ってないから致命的だ、と。
そうすると、バスケでいえば、パスが回ってこない状態です。
パスも回ってこない状態でシュートを打とうとしても、何の意味もないので、とりあえずリアクションを取る、と。前回の音声でも、「反応する」ほうが非常に重要なんです。反応しとけば、相手の返しの間を使って何か考えられる。
だから、こういう現実的な分析ができるように客観的に録音しとけば、そういう地味な改善点、自分が頭の中で必要だなと思ってやってる練習とは全然違うポイントが見えてくる。
だから、喋れないのを喋れるようにするのはかなり時間がかかる改善なので、それよりも、その手前で、地味でも、いくらか意識すれば簡単に治せるポイントが見つかります。それをやってみて下さい。
そういうのは、例えば、パスをもらえるようになったら、シュートという段階になるわけです。だから、フォームをセットして自分のタイミングでシュートするんじゃなくて、ステップを踏みながらとか、パスをもらってすぐシュートするとか。そういう現実的なポイントがあるんです。
しゃべるのも、ただ漠然となんでもいいからしゃべるんじゃなくて、例えば…
「質問されたことにパッと答えられる」
とか、そういう条件があるんです。現実の会話だと、喋ると言っても。
なので、会話を録音すれば、こういう質問が来たら、答えればいいのに。質問に対して答える練習をしよう、という風に自分で気づける。地味なんだけど、自分で気づけるのは現実的な改善のサイクルが回り始めるきっかけ。
1回でも2回でもいいので、はじめから録音する必要はないんだけど、会話を録音して、自分が一体全体、現実的にどういうことをやっているのか?客観的には嫌かもしれないけど、1回やると、全然違う。1年後の自分の成長に全然違うものになっているので、1回やってみてください。
では、以上になります。
ありがとうございました。