どうも、永田です。
今日のテーマは「知らない話題について話す」です。
よく会話のコツとして、共通の話題を話すってあるんですが、現実問題としてはこれ結構難しいですね。
というのも、例えば、初対面だとそもそも共通の話題が分からないし、仲の良い友達でもいつもいつも共通の話題を話してるって訳にもいかない、と。
共通の話題、共通の話題って合わせるばかりいては、下手をすると、会話自体が終わってしまいます。
逆に知らない話題、自分が知ってて相手が知らない、そういう話題について話せるようになると、そこそこ会話は続いて、そこから他の会話に発展したり、相手が話を膨らませてくれたりする。
そういうことで、やっぱり知らない話題について話す技術ってのは必須だと思います。
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その時にどういうコツがあるかと言うと、
「比較」
ですね。
2つのものを比べて、「これとこれはこう違うんだ」とか、「こことここは同じなんだ」と。
比較検討することによって、相手は知らなくても、「そういうことなんだ!」っていうことで分かりやすくて、それで話の続きができるということになります。
でも、「比較」って突然言われてもわかりにくいんで、1例をあげます。
昔やってた、20年前までやってたのかな?
2000年ぐらいから(スタートして)長寿番組でやってたのが『劇的ビフォーアフター』ですね。
リフォーム番組ですけど、これは狭くて住みにくい、古くて汚い家があって、それをリフォームする。
リフォームを頼むと、匠の手によって、それがオシャレで綺麗で使いやすい素敵な家になるって言う番組です。
本当にこれは面白くて、そのリフォームの家はすごい、もうありえないぐらい汚くても、例えば、増築に増築を重ねて、迷路みたいになってる。
そういう家が劇的に変わるわけですね。
だから、僕は別に建築に興味も、リフォームに興味はなかったんですが、毎週面白く見てたし、そういう人結構多かったんで、人気番組になってたと思います。
で、このようにですね、ビフォアとアフターを比較することで、非常に素人でも分かりやすいっていうことなんですね。
だから、知らない話題について、自分が知ってるけど相手は知らない話題について、それはどういうものかってのをわかりやすく説明する時に使えるのが「比較」という技法です。
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今のはテレビ番組だったんで、もうちょっと日常会話の例を挙げます。
先週の話です。
研究室の学生さんと雑談してました。
旅行の話になって、「どこに行かれるんですか?」って聞かれたから、沖縄って答えました。
僕は毎年、家族旅行で沖縄に行きます。
3~4泊、(ときには)5泊ぐらいする。
それを毎年やる。
(だから)「沖縄、どこへ行くんですか?」って聞かれたわけです。
そうすると、基本的には奥さんの要望に応えていろいろ行くんですが、「やちむん」を買って回るってなった。
で、「やちむんって何ですか?」ってことで、知らない話題に入るわけですね。
ここで比較を使います。
(説明を始めるとすると)例えば、やちむんってのは「沖縄の陶器」です。
沖縄らしい、あのデザインの陶器。
「昔」は、このデザインが非常に地味で暗かったんですが、「今」はお洒落になって、女性に人気があります。
(昔と今の比較をしている)
例えば、BEAMS っていうファッションブランドがあって、そこのショップの店員さんがビームスやめて、修行して陶芸作家として独立した、とか。
そういうケースは増えてる。
若い人が仕事を辞めて、陶芸作家になるつもり。
それぐらい市場が大きくなって、売れてるって言う事です。
(やちむんの市場が「かつて」より拡大している、という遠回しの比較)
あと特徴としては、土や製法の違いなのか、「他の器」と非常に違って割れにくく、使いやすいです。
(「他の器」との比較)
そういうこともあって、毎年、やちむんを買ってます。
そうすると、食器棚がやちむんだらけになって、ついには、僕は結婚前に買ってた皿がなくなって、処分されてしまって、全部やちむんになってしまった。
(食器棚の「過去の状態」と「現在の状態」との比較)
こういう感じで話しました。
やちむんの話のときに比較を多用してました。
おさらいすると、例えば、デザインが昔に比べて良くなった。
昔と今を比較してますね?
で、あとは、ビームスの店員が陶芸作家になった、と。
それぐらい売れてる。
今、売れてるんだ、昔と違って。
今との比較ですね。
あとは、他の器と比べて割れにくいの比較です。
で、このように、知らない話題についてスムーズに分かりやすく説明する、と。
そうすると、その後も落ち着いて言える。
(さきほどの続きですが、例えば)その後の学生さんの旅行の話に繋がってた。
こういうふうに、知らない話題についてうまく話せるってのは、かなり必須テクニックだと思います。
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何でわかりやすいのかってのは、科学的に証明されてまして、(要するに)1つだけのものについて(言われても)、人間の脳は分かりにくいんですね。
2つ並べて、その違いについて比較することで、物事を認識しやすい。
そういう脳の構造になっているらしいです。
だから、比較はわかりやすいというわけで。
知らない話題について説明する時に、なんかしどろもどろになるよりも、「あれ」と「これ」が違うとか、「前」と比べてこれが違うとかっていう風に比較を対応することで、かなり分かりやすい説明になって、その後の話が続くと思います。
というわけで、以上になります。
ありがとうございました 。